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前ページ次ページゼロと聖石 脱出艇が無事にラ・ロシェールに付き、安堵する間も無くシルフィードを王都に向けて飛ばす。 その道のりでふと思う。 シエスタのサジタリウス然り、アルビオンの宝物庫にあったアクエリアス。 そして私のヴァルゴ。 もしかして、これら聖石以外もなにかこちらの世界に来ているのかもしれない。 たとえば、アルテマの知識にある旧文明の遺産とか。 なーんて、そんなわけ無いか。 若干気楽に考えつつ、シルフィードの上から景色を楽しむのだった。 一方そのころ学院では。 「これは、一体?」 「へぇ、畑から出てきたんでさぁ。何か分からないから調べてくれんかのぉ」 コルベールの前に転がっているのは巨大な鉄球。 所々に穴が開いていたり突起が出たりしている。 近くある農村の畑から掘り起こされたものを解析の為に持ち込まれたものだ。 杖で叩くと金属独特の音が響きわたる。 かといって鉄のような音はしない。 ためしにフレイムボールを当ててみるが、焦げ目一つ無い。 大丈夫なのか? と触ったこっちが手のひらを火傷してしまう有様だ。 畑から掘り起こす際にクワで思いっきりぶつけたが、クワのほうが折れたと言っている。 すなわち、鉄以上に硬い物質ということになる。 私はそんな物質を見たことが無い。 ふと気になって、窪みの一つをよく見てみる。 どこかで見覚えのある模様がペイントされている。 どこかで見覚えのある記号――― 思い出した、ミス・ヴァリエールの召喚した石だ! そう思った瞬間、彼はこの鉄の塊を研究室に運ぶように指示しておいた。 あらかじめ情報を収集しておいたので、王宮上空の飛行禁止を知ることが出来た。 もしもシルフィードで飛んでいったら最悪撃墜だろう。 城の入り口で身分と謁見理由を尋ねられたので、素直にヴァリエール家の三女、「手紙の件」とだけ伝えておいた。 アンリエッタ様ならそれだけで謁見を許可するだろう。 案の定、謁見許可が下り、私だけが部屋へと案内される。 「待ってください、ルイズ様。皇子様は名誉に殉じたと、お伝えください」 分かっている。 私が眠らされている間にそんなやり取りがあったのだろう。 ウェールズ様は、シエスタに誇りを託したのだろう。 本来なら私ではなく、シエスタが伝えるべき言葉を噛み締める。 「必ず、伝えるわ」 待合室に皆を待たせ、私は謁見室へ向かった。 「そうですか、あの子爵が裏切り者でしたか…」 アンリエッタ様に事のあらましを説明する。 ラ・ロシェールの奇襲、ウェールズ様との会話、そしてワルドの裏切り。 全て語り終えた後、アンリエッタ様は深くため息を付いた。 そして、私は手紙と風のルビーを渡す。 さまざまな思いの篭った指輪と手紙が、思いを届けたい人の下へと渡った。 「ウェールズ様は名誉に殉じたと。この場には居ない、一人の騎士が受け取った最後の言葉です」 この思いも、彼女の元へと還っていった。 この言葉を彼女がどう取るかは、全て彼女しだいだ。 私に出来ることは無い。 一礼し、机の上に水のルビーを置こうとして、止められる。 「それは貴女が持っていてください、ルイズ。私が貴女に与えられるのはそれだけですから…」 断ろうとしたが、押し切られてしまったので結局持って出てきてしまった。 待合室に戻るとシエスタが真っ先に駆け寄ってきて、伝えられたかどうか聞いてきた。 間違えることなく伝えたといって、待合室を後にした。 ギーシュが僕のことは話していたかい? と聞いてきたので片鱗すら出なかったと言っておいた。 灰になっていたが気にしない。 ミス・ヴァリエールはオールド・オスマンからの指示で公欠扱い。 同じような石を持っているシエスタも同じく休暇扱い。 いきなり八方塞がりだ。 聖石にどこまでの力があるか知らないが、これに取り付けたらどうなるのだろうか? いや、その前に私の魔力で動かせないかどうか調べてみよう。 杖を模様部分に当て、全力で魔力を注ぐ。 血管が、浮き出るくらいにまで全力を費やす。 超えろ、コルベール! 自らの限界を超えるんだ!! ぬずうぉりゃああああああああああ!!! 動き始めた! 球体が震え、内部に格納されていた何かが飛び出す。 足だ、するとこれはゴーレムだったのか! これは大発見だ!! と思った瞬間に緊張の糸が切れた。 魔力が完全に切れ、全身から力が抜ける。 恐る恐るゴーレムの方を見やると、止まっていた。 球体から足を生やした状態で。 それを見て思わず笑ってしまう。 このゴーレムは一体どんなものだろうかと、期待に胸を膨らませつつ。 さすがにシルフィードの移動速度は速い。 あっという間に学院に到着。 シルフィードを撫でてやり、オールド・オスマンに経過報告をしに行こうと思った瞬間、 「ミス・ヴァリエール! シエスタ君!」 人型の輝く物体、コッパゲが接近してきた。 いや、コルベール先生だ。 全体的にくたびれてる様に見える。 というかいつもより頭の輝きが薄い。 「ぜひとも見てほしいものが! 急いで来てください!」 私達はそのままコルベール先生に引きずられていった。 キュルケは一眠りするといい、ギーシュはモンモランシーに会って来ると言って別れ、ついてきたのはタバサだけだった。 コルベール先生の研究室は一言で言うと、臭い。 カビとか埃とかそういったものが発する臭いだ。 あたりには秘薬や標本などが散らかっており、いかにもズボラな人の部屋といった感じだ。 そして、その部屋の中央にある奇怪なオブジェ。 球体に足を生やしたような不思議な物体。 「見てほしいのはこれなんだ。魔力を動力とするゴーレムらしいのだが、私の魔力を費やしても動かせなかった」 そのことに興味を持ってタバサが観察をしている。 「模様が刻まれている窪みに杖を当てて、魔力を込めると動くのですが―――」 タバサが魔力を込めると、軽く震えるように動き始めるが、それ以上の変化は無い。 「このように、並大抵の魔力では動かないんだ。どうも調べてみると君の召喚した石が関係あるようだが…」 私はその模様を見ようとして、聖石がいきなり煌いた。 それも、強力な魔力を放って。 窪みの模様と聖石の模様は違う。 ためしにはめてみたが、反応は無かった。 それを見て、シエスタが近づくと、胸元からより一層激しい魔力波と光を発する。 ただ、それはシエスタの持つ聖石の緑ではなく、淡い水色。 胸元からシエスタが聖石を二つ取り出す。 一つはいつもの緑色の聖石、もう一つは淡い水色の聖石。 「ウェールズ様からいただいたアルビオンの聖石、アクエリアスです」 私にその聖石が渡される。 私がはめろという意味か。 窪みに聖石、アクエリアスをはめる。 周囲にまぶしい光を放ちつつ、足だけのゴーレムから手が生え、頭が出てくる。 ずんぐりむっくりした体を動かし、余剰魔力を光として排出する。 そこに立っていたのは、旧文明の遺産、鉄のゴーレムだった。 「システム セットアップ カンリョウ! カクブ イジョウナシ!」 いきなり平坦で微妙に抑揚の無い声で喋りだした。 これは魔力の充電を終了したという合図なのか? 「ゴメイレイヲドウゾ、ゴシュジンサマ!」 コルベール先生は狂喜乱舞しながら各部を観察している。 タバサはコルベール先生と共に観察しているが、落ち着いている。 「ルイズ様、何か命令を出してみては?」 「そうね……踊ってみなさい!」 その言葉にコルベール先生がずっこける。 タバサもこっちをアホの子を見るような視線だ。 「み、ミス・ヴァリエール、その命令はいくらなんでも」 「でも踊ってる」 タバサの発言にゴーレムを見ると、確かに踊っている。 命令を聞く、ガーゴイルに近い特性を持つマジックアイテムなのか? しかし、それだったらなぜアレだけの魔力を蓄えた聖石が動力源なのか? 疑問は尽きない。 「でも、このゴーレムって強いんでしょうか?」 「ワタシハ トテモ ツヨイデス!」 強いと自己申告されても、正直反応に困る。 自称強いにろくなものがない。 だから、いたずらの意味も込めて、 「コルベールをやっつけろ☆」 「ル、ルイズ様、いくらなんでもそれは」 「リョウカイシマシタ! タイショウ コルベールヲ ショリシマス!」 へ? と思うのもつかの間。 胴体から大砲が三門せり出し、コルベール先生に向かって魔力の光を放つ。 着弾、爆風。 爆煙が消え、そこには倒れ伏しているコルベール先生。 シエスタは顔を青くし、タバサは冷静に今の攻撃を解析している。 私はというと、 「わーっ! フェニックスの尾! フェニックスの尾!!」 慌ててフェニックスの尾を道具袋から取り出すのだった。 前ページ次ページゼロと聖石
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前ページ次ページゼロと聖石 その日、タルブ村は地獄だった。 逃亡したチョコボを連れ戻すための作戦。 その下準備のために集められたハシバミ草。 民家ほどの山になって積まれている。 それらが抽出され、鼻詰まりも一発で治りそうな臭いが立ち込める。 全身がハシバミ臭に犯される。 誰か、この状態を解決してください。 それだけが、私たちの望みです。 ―――デュライ家日記帳・通称デュライ白書より むせ返るようなハシバミ臭。 旅人も鼻をつまみながらこちらを見る。 私だってこんなことやりたくない。 目を瞬かせながら、一心不乱にハシバミエキスを作る。 タバサだけ嬉々として作っているのは気のせいだろう。 気のせいだと信じたい。 順調にハシバミ草が無くなり、樽にして五つ分のハシバミエキスが完成。 夕方のことだった。 どの道、村にハシバミ臭がする限りチョコボは寄ってこない。 つーか私たちも離れたい。 タバサだけはなんだか心なしかうっとりしている。 おーい、かえってこーい。 村のハシバミ臭を消すために奮闘したら、時間は夕方。 今から森に入ると危険なので、作戦決行は明日にして、今日はゆっくり休む。 シエスタの家では鶏肉を中心とした食卓で出迎えられた。 シチューやソテーを皆で食べる。 これはうまい。 今までの鶏肉とは一味違う、濃厚でコクのある味だ。 「シエスタ、この鶏肉おいしいわね。なんていう料理なの?」 私たちは思った。 世の中知らなくていいことはいっぱいあると。 昔、旅行先で蜂の子のフライを食べさせられたとき以来の思いだ。 「チョコボのシチューです。栄養がいっぱいでおいしいですよ」 ちょっと、マジですかシエスタ。 地獄を見る羽目になった動物の肉ですか。 ギーシュとタバサ、キュルケの顔色が青ざめたものに。 って、ちょっと待て。 たしか鶏肉のソテーもあったはずだが――― 「タルブ名物、チョコボ料理です。おいしいですよね」 食べてしまったものは仕方が無い。 冥福を祈りつつ、残さず食べよう。 「あー、僕はちょっと節制中でね」 「逃がさない」 逃げようとするギーシュを捕まえ、席に座らせる。 ナイス、タバサ。 キュルケは偏見を捨て、おいしく頂いているようだ。 思い出さなければ、味はいいのだ、味は。 全員がチョコボ料理で満腹になり、思い思いの夜を過ごしている中、私は散歩に出た。 外は満月、月明かりが気持ちいい。 森と反対側には草原が広がっていて、今は月明かりの舞台となっている。 「ねぇ、アルテマ。貴女はどうしてこの世界に来たの?」 「それは、貴女がヴァルゴの、血塗られた聖天使の魂を受けるにふさわしい者だったから」 背後からの声。 けれど、振り向かない。 「血塗られた聖天使って?」 「万物を支配する真理より解き放たれた存在、それが聖天使。『血塗られた』は神に逆らった際につけられた」 今までに疑問に思っていたことが、あふれ出る。 「あの、死んだ都は?」 「海中に沈んだかつてのミュロンド。死せる都ミュロンド」 彼女の姿は見ない。 一方的な質問は続く。 「じゃあ、今の貴女はアルテマなの? それとも私なの?」 「全ては虚栄の闇が払われ、力の塔の頂にたどり着いた時に解る」 聞くべき事は聞いた。 最後に、一つだけ呟く。 「魂が融合した果てに出来るのはアルテマかルイズか、そういう二択ね」 「あるいはそのどちらとも取れない、まったく新しい半人半天か」 振り向き、顔を合わせる。 赤いレオタードをイメージさせるような服。 服に合わせた赤いブーツには、羽をあしらった二本の剣。 そして、背に純白の翼と頭に生える二つの翼。 目の前にいるのは、四対の翼を持つ天使。 「初めまして、それが本来の姿なのね」 「この姿で話すのは久しぶりだ」 月明かりの下、一人の人間と天使が顔を合わせる。 お互いの表情は穏やか。 アルテマの喉元に杖が突きつけられ、ルイズの両肩に剣が乗せられる。 「悪いけど、そう簡単に負けるつもりは無いの」 「それでこそ、私が選んだ肉体だ」 ルイズが杖を引き、アルテマが剣を地面に突き立てる。 「我が魂の器が、接近戦の一つも出来ないのは腹立たしい」 「心遣い感謝します」 剣を引き抜き、柄を支点に一回転。 驚くほど軽い。 「次に会うのは、おそらく戦場ね」 「いずれ、この世界に大きな戦いが襲う。そう遠くない時に会えるだろう」 瞬きをした瞬間に、アルテマの姿は消えていた。 「あ、ルイズ様!」 代わりに、町の方向から走ってくるシエスタ。 多分、私が抜け出したことに気が付いたのだろう。 戻ろう、私の世界に。 アルテマが降り立った、幻想の舞台を後にし、シエスタの元へと歩いていった。 アルテマが存在した証の剣を持って。 翌日早朝。 朝もやのかかる森の中。 チョコボの縄張り外周に撒かれる液体。 風を起こし、液体の持つ刺激臭を縄張りの中心に送り込む。 数秒後に響くチョコボの鳴き声に、成功を確信する。 村のチョコボ農場に誘導するようにハシバミエキスを撒き、行動を徐々に限定させる。 その様子を、私は村から眺めていた。 私の予想が正しければ、あのチョコボだけここに来る。 あの赤いチョコボは、絶対に。 念のためにハシバミエキスを撒いて、寄り付かないようにしてある。 対チョコボ用の結界が張られた空間に、一匹のチョコボが入り込む。 赤い羽根のチョコボ。 お互いの姿が確認できた瞬間に、勝負は決まった。 「命に飢えた死神達よ」 チョコボが羽を振り下ろすと同時に現われる巨大な岩。 対するルイズは詠唱の大部分をあらかじめ終わらせた魔法が発動する。 「汝らにその者の身を委ねん…デス!」 岩が着弾する瞬間にシエスタが私を突き飛ばして割り込む。 私の魔法が赤いチョコボの命を刈り取り、シエスタが巨大な岩を受け止める。 シエスタのパワーで吹き飛ばされた私も、岩をまともに受け止めたシエスタも相当なダメージを負う。 倒れたまま首だけを動かして作戦の成否を見る。 チョコボ達が、チョコボ専用の牧場に入って行くのがよく見えた。 それを確認して、ゆっくりと眠り始めた。 「お、戻ってきたな。仕事の成果を話してもらおうか」 以前、仕事を斡旋した貴族の子供達が結果報告に来た。 「私達は王都トリスタニアを出発して、タイニーフェザー退治に出発したわ」 「いい予感がしてた」 「圧倒的な数のタイニーフェザーが群れを形成している中、がんばって仕事をしたんだ」 「その結果、無事に退治することと、新しい道の開拓に成功しました」 「近くのタルブ村の住民がお礼として宝箱を持ってきた」 「私がその中身を確認すると…タイニーフェザーの卵が入っていたわ!」 「よって、この仕事は大成功したと言えるわ!」 「今回の仕事の結果報告は以上よ」 成果:チョコボ(タイニーフェザー)の卵二個。 古代の船と機関部 「おっ、凄いもの見つけたな。それは財宝って言って、とても価値があるぜ!」 とりあえず卵は大事に育てて、船はコルベール先生に復元してもらおう。 今後が楽しみな卵を抱えながら、どんなチョコボが生まれるのかを思うのだった。 前ページ次ページゼロと聖石
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前ページ次ページゼロと聖石 タバサの行動は素早かった。 ウィンディアイシクルで面制圧をするように連打。 キュルケもそれに続いてバカスカと火球を放り込む。 ギーシュがワルキューレを作り出して接近戦対策をする。 シエスタは怯えながらその光景を眺めている。 私も新しく覚えた魔法で援護する。 「天空を満たす光、一条に集いて神の裁きとなれ! サンダガ!」 膨大なまでの雷が周囲を駆け巡り、あたりをなぎ払う。 煙が立ちこめたので、タバサが竜巻を起こして煙を払う。 跡形も残っていないかと思いきや、全てのチョコボがぴんぴんしていた。 「効いてない」 「効いてはいるんですが、火力不足です…」 「アレだけ撃ちこんで威力不足!?」 こっちが狼狽している間に、ワルキューレに向かってチョコボが突進。 くちばしがワルキューレの装甲を貫き、破砕する。 「―――全員、逃げるわよ!!」 その言葉を聞くまでも無く、一斉に行動を起こした。 森の中を駆け巡る。 後ろから来る怒涛の足音。 その足音に向かって私は錬金を放つ。 爆発にひるみながらもチョコボはこちらへと駆けてくる。 キュルケとタバサは、凄まじい速度でシルフィードに乗って逃げた。 ギーシュはワルキューレを囮に森の外へ。 私とシエスタはというと――― 「大気満たす力震え、我が腕をして閃光とならん! 無双稲妻突き!」 無双稲妻突きが襲い掛かり、倒れ伏すチョコボ。 それでも追いかけてくる奴等を錬金で足止め。 「もうすぐです、ルイズ様! あそこまで行けば安全です!!」 シエスタが指定する場所までとにかく走る。 途中、オークの悲鳴が聞こえたが気にしない。 そんなものに構っていたらこっちが死んでしまう。 正面に森の切れ目! アレが目的地! 「シエスタ、つかまって! 一気に跳ぶわよ!」 距離的には若干不安あり。だけどここで成功させないと! 詠唱を一瞬で完了し、魔力のラインを目標地点に生成して流れに乗る。 次の瞬間には森の開けた場所、ちょっとした野原にたどり着く。 「ちょっと、ここだと危ないんじゃ!?」 「大丈夫です。チョコボは入ってこれません!」 確かにチョコボはこっちを遠巻きに見るだけで、入ってこようとしない。 その事実に心を許し、座り込んで深呼吸。 「―――ごほっ! こ、ここは!? まさか……!」 「思われている通り、ハシバミ草の群生地です」 凄まじいハシバミ臭。 は、鼻が曲る! 「チョコボはハシバミの匂いが大嫌いで、寄ってこないんです」 そりゃ私だって寄りたくない。 これだけのハシバミ草があって喜ぶのは雑貨屋位だ。 でも薬の調合で使うので、結構な量を袋に詰め込んだのは内緒だ。 無事に森を抜け出して、黒チョコボの追いつけない速度で飛び回ってるシルフィードに合図を送る。 着地地点にハシバミ草を撒き、黒チョコボを寄せ付けないようにする。 「それにしても、獰猛過ぎない? あのチョコボってやつ」 「縄張りに入り込んだのが失敗」 周囲に漂うハシバミ臭に顔をしかめながらキュルケがシルフィードを降りる。 タバサもそれに続く。心なしか表情が柔らかいような気がする。 むしろ深呼吸までしている。 「ひどい目に遭ったな、あんな獰猛な生き物だなんて」 全身を泥まみれにしながらギーシュが現われる。 やはりハシバミ臭に顔をしかめながら。 「あの子達は縄張りとよそ者に敏感だから」 「シエスタ、アレは一体何なの? 詳しく説明してくれない?」 シエスタは分かりましたと頷き、ハシバミの香油瓶を開けて森の中へ進みだした。 私達はその後をゆっくりと付いていった。 森の切れ目に一軒の小屋があり、小屋の周囲には柵が設置されていた。 まるでよそ者の侵入を拒んでいるように見える。 小屋に入る。 中には一人の男が座っており、こちらを一瞥した後口を開く。 「北かい?」 呟かれた言葉に、首を傾げる。 しかし、シエスタだけは首を振る。 「じゃあ、南かい?」 シエスタは首を振る。 「じゃあ、西かい?」 三度首を振る。 この場所に入るための暗号なのか? 「じゃあ、東だな?」 「はい、その通りです」 やっとシエスタが口を開く。 その言葉に口に笑みを浮かべる男。 「ようこそ、冒険者の楽園タルブ村に。久しぶりだな、シエスタ」 「ええ、おじさんこそ。奥さんは元気ですか?」 今のやり取りで理解した。 ここが、シエスタの故郷なんだと。 入ってきた方向と反対側の扉を開くと、村が姿を見せていた。 いや、村という規模じゃないだろう。 これはもう町だ。 あちこちに冒険者風の男達が歩き回り、それを相手に商売する村の人たち。 トリスタニアより広い大通りには、馬車が三台は余裕で通れる。 そして、軒先につながれているチョコボたち。 「こ、ここだけ異世界な気がするんだけど…」 「同感」 「というかあんな獰猛なのがいても問題ないのか!?」 「ええ、人になれたチョコボはおとなしいので」 その言葉にギーシュは首を捻りながら着いてくる。 村の外れにたどり着き、シエスタが振り返る。 「ここが、私の家です。話はこの中で」 シエスタが扉を開け、中に入る。 私達もそれに続く。 「ただいま、父さん、母さん!」 それを出迎える一本の剣。 シエスタは白刃取りで受け止め、投げ返す。 奥にいた人影がそれを掴み、腰の鞘に収める。 「お帰り、シエスタ。帰省はまだ先じゃなかったか?」 「いえ、今日はちょっとした用事で帰ってきただけです」 シエスタが何も見ないでデルフを抜き、上からの槍による刺突を防ぐ。 上から刺突を仕掛けてきた人物は、そのまま奥の人影の隣に降り立つ。 「今日はお客さんもいるのね? 奉公先の貴族様?」 「そう、私が使えている人たちです」 突然現われた火の玉をデルフで払って消す。 何だこの家は。 魔窟かどこかの暗殺機関か? 「お姉ちゃんが帰ってきたー!!」 「こら、いきなり鬼火を使わないの!」 シエスタが奥から現われた子供達の攻撃をいなしながら笑っている。 ちょっと待て、無数の拳とかあからさまに財布盗もうとしてたりおかしいぞ。 ああ、なんか悪霊まで飛び出してるし。 そんな混沌とした中、奥の人影が動き、こちらに向かってくる。 「はじめまして、シエスタの父です」 「シエスタの母です、歓迎します」 シエスタの父曰く、タルブ村にはこんな風習が有る。 『デュライ家の人間に自分にあった職を見出してもらう』という。 発祥はシエスタのお爺さんで、その人が星占いでその人の運命を見て、アドバイスするというものだ。 しかし、ほかの占い師と違ったのは…… 「こういった、ニンジャとか風水士といった変わった職業―――ジョブをアドバイスできたと」 「正確に言うと、私は占星術師だったがニンジャもやってみようと思ってな」 デュライ家を継ぐものは占星術師として力を受ける。 ちょっとした勘と星を見る力が備わるんだとか。 「シエスタは剣聖というジョブを受けながら、占星術師の資格を持っています」 「極めていないので、大それたことは出来ませんが………」 話を進めていくうちに分かったことは、 デュライ家の人間にしか白魔道士といったメイジ系ジョブになることが出来ず、その他の人は戦士系のジョブに導かれる。 チョコボはシエスタのお爺さんに当たる人が乗ってきたものだそうだ。 そのうち卵が孵り、変異種で赤や黒が生まれたとのこと。 「最初のうちは森の一角で飼っていたんだが、いつの間にか逃げ出してな」 「早い話が管理不足です」 まったくだ。 そのせいで私達は死にかけたのだ。 とりあえずの対策として、森の外周にハシバミ草を植え、出ないようにしているとのこと。 あの強烈な匂いが、チョコボを囲う檻という訳だ。 これだけ聞けば対策も出てくる。 要はハシバミが嫌いなのだ。 「シエスタ、町の人と一緒にハシバミ草を大量に用意して。皆も手伝って」 ここからが、私たちの反撃だ。 マントを翻し、シエスタの家を出た。 おまけ タバサの受難 シエスタの家に着く。 一連の歓迎には驚いたが、やはりこの親あってのシエスタと実感した。 と、そこで見てはいけないものを見てしまった。 青白い炎、昔話に聞いたオニビという人の魂が炎になった存在を連想してしまった。 いや、アレはメイジ系列の力で作られた、ただの火の玉だ! 「こら、いきなり鬼火を使わないの!」 ってオニビなのアレ!? そんなあっさり肯定しないでシエスタ! 体が勝手に震えだす。 これは恐怖? いや、怯えてなんかいない! ただ昔話が懐かしくてちょっとだけ震えている、それだけ! 「刀に宿りし幾千の、亡霊の呼びて、いざ抜かん! 村正!」 子供が、東方にあるといわれるカタナを掲げ、叫ぶ。 瞬間、カタナから大量の瘴気があふれ、人の顔を象った何かがあふれ出す。 認めよう。 アレは幽霊だ。 その光景を見ないように後ろを向き、怨嗟を聞かないように耳をふさいで耐えるのだった。 「どうしたのタバサ、後ろ振り向いちゃって?」 あーあーきこえないきこえない。 なにもみえないきこえないー。 前ページ次ページゼロと聖石
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前ページ次ページゼロと聖石 空を占拠したアルビオンの軍艦から降りてくる兵隊。 大よそ五千の軍勢は大体半分に別れ、片方はラ・ロシェールに、もう片方はタルブ村に向かってくる。 上空、黒チョコボから見た規模で、6:4くらいの割合。 それに対して、タルブ村周辺に並ぶ志願軍、約五百人。 百人ぐらいが外の冒険者で協力してくれた人たち。 それらを勘定に加え、大雑把に計算しても大体四倍の戦力差。 この戦いは、いかに技術を生かして戦うかが最大の焦点だ。 そのつもりで皆準備を進めている。 会戦まであと一時間位。 組み上げられる足場、そこに並ぶタルブ村の弓使いたち。 ルーンソードを持って並ぶ、ナイトの洗礼を受けた人たち。 道具袋に剣や槍を詰め、投擲準備に入る忍者達。 入念に準備運動するモンクたちに、刀を構える侍。 非戦闘員の避難も終わり、村から人が消える。 準備は万端だ。 決死の覚悟で落としに来い、このタルブ村、そう易々と占領はさせない! 地図に書かれているタルブという小さな集落。 こんなところは本来落とす予定は無かった。 あのワルドとか言う貴族が、攻撃目標に含めろという言葉を通達してきた。 たかが一集落がなんだと思っていたが、レキシントン号から眺めた景色が物語っていた。 トリスタニアよりも広いメインストリートに、強固な防壁。 村という言葉で片付けてはいけない、都市があった。 ボーウッドは乗り気のしない作戦に対して少しだけ興味を抱いた。 そして制圧部隊の内、約二千を村の制圧に回した。 ラ・ロシェールの軍に対抗するに当たって、三千の兵と船からの砲撃で蹴散らす。 混乱しているトリステイン軍にはこれで問題ないだろう。 親善訪問を装っての奇襲、その混乱を狙っての攻撃。 人としては最悪だが、命令を実行するのが軍人。 ウェールズ様の命とあっては逆らうことすら許されない。 「全軍、攻撃開始! レコンキスタの威光を見せ付けろ!」 それにしても、司令官とかいうジョンストン。 正直邪魔だ。 大雑把にしか命令していない男を横目に見つつ、小声で副官に細かい指示を出していった。 タルブ村襲撃の任に当たったメイジは憮然としていた。 最初は自分が指揮をとることに喜んでいたが、向かう先はただの集落。 たかが集落に、二千の兵を使って攻め落とせという話自体がありえない。 全軍に命令をし、とっとと片付けてラ・ロシェールを攻める側に回ろうと思っていた。 村の守備隊と前線がぶつかり合う。 自身も魔法で援護しようと考え、詠唱を開始する。 しかしその行動は、一本の矢によって阻まれた。 バキン、と小気味いい音が響く。 自分の手元を見る。 真っ二つに折れて、無残な姿を晒している杖。 足元には一本の矢。 それをきっかけに、あちこちで響く破壊音。 前線で戦っていた兵達の武器がどんどん破壊されてゆく。 村の守備隊によって、だ。 ―――ブレイク系の技を覚えている人たちは、真っ先に武器を破壊しろ。 タルブ村のまとめ役であるお父さんから出された第一の指示。 敵を無力化し、少しでも有利な状況を作る。 私も冥界恐叫打で武器を破壊する。 弓使いをやっている人で、ウェポンブレイクを使える人は結構いる。 その人たちにはメイジの杖を破壊してもらっている。 後方に控える、杖の無いメイジなど怖くない。 全員が一丸となって、武器を破壊し続ける。 少しでも負担を減らすため、私は剣を構える。 「天の願いを胸に刻んで心頭滅却! 聖光爆裂破!」 一直線に走る光が、前線に穴を開ける。 タルブ村の長い一日は始まったばかりだ。 ええい、杖が一本だと思っていたか! 予備の杖を出し、詠唱。 五メイル位のゴーレムを作り出し、突撃させる。 周りのメイジたちも予備の杖を出し、魔法を使い始める。 その光景に、村の守備隊は後方へ下がる。 代わりに現われたのは、黄色い羽を持った巨大な鳥。 こちらめがけて一直線に走りこんでくる鳥に魔法を浴びせる。 しかし、それでも勢いは止まらない。 ゴーレムに張り付いて各部をくちばしで抉る。 傷ついた鳥が数匹集まって、光を発して傷を癒す。 その間にもゴーレムは削られ、前線の兵士達は鳥によって蹂躙される。 何なんだ、この村は!! 何なんだよ、こいつらは!? ―――ゴーレムとかそういった類が出てきたら、チョコボを前線に出すんだ。 チョコボの何たるかを知らないヤツ等には衝撃を与えられるだろう。 武器を破壊され、チョコボの出現に浮き足立っている敵に動揺を与えるために私は叫ぶ。 「全員、騎乗! 大将首を討ち取ります!!」 全員が一斉にチョコボに跨り、突撃。 私もトウホウフハイに跨る。 同時に弓と、槍や剣の投擲による援護。 これによって突撃の威力を引き上げる。 陣が乱れると同時にチョコボに乗っていない人たちも突撃。 戦力差の関係から全滅させることは不可能だが、少なくとも撤退まで持ち込むことは出来る。 剣を振るい、不動無明剣でなぎ倒しながら進む。 トウホウフハイの速度に物を言わせ、一番奥に陣取っていたメイジの元へ。 軽い恐慌状態に陥っているメイジを見つけた瞬間、私はデルフを掲げる。 「幾多の戦場と時を駆け抜けた、魔殺しの名を解き放て! デルフリンガー!!」 刀魂放気。 今まで使う機会の無かった、デルフリンガーの魂開放。 ほかの刀でもよかったが、あくまでも撤退させるのが目的だ。 魔法吸収能力を、刀身という楔から解き放つ。 その力を解放されたデルフリンガーが行った行動は、 『周囲の魔力を全て喰らい尽くす』 メイジの杖から、大気から、魔力という魔力が喰われる。 周囲に魔力が一切無い空白が出来上がった後、デルフが満足して戻ってくる。 「ふっはぁ、久しぶりに使ったなぁ」 「ちなみにやり方を間違えると壊れるんですよ」 このとき、初めてデルフはシエスタのことが本気で怖いと思った。 そんなことはさておき、メイジの無力化に成功。 長続きはしないので、杖だけを破壊してすばやく離脱する。 その間にも武器破壊攻撃や槍の投擲が続く。 「全員、篭城します!!」 私の掛け声を合図に、門の所に撤退。 全員とチョコボが収容されると同時に閉門。 第一戦はなんとか成功。しばらくの間、篭城で時間は稼げる。 問題はこれから来る戦艦たちだ。 でも、私は信じていた。 ルイズ様が、何とかしてくれるという確信が。 「ちょっとばかりのんびりしすぎたわね」 ラ・ロシェールでのんびりとティータイムを過ごしていたら、トリステイン空軍が壊滅した。 始祖の祈祷書を抱え、ミメットに跨る。 羽ばたき、空を舞う。 その時、違和感を感じて祈祷書を開く。 今まで白紙だった本に、文字が書かれている。 レキシントン号の近くまで飛ぶ。 私は祈祷書に集中し、攻撃と回避は全てミメット任せる。 ふむふむ、祈祷書と使い手と王家のルビーが揃ったときに読めるわけね。 レキシントン号周辺になると、接近してくるルイズとミメットに対して直援の竜騎兵が寄ってくる。 こちらを敵とみなした火竜が炎を吐き、それをミメットがバレルロールで避ける。 お返しとばかりに謎の球体―――チョコボールを放ち、火竜を打ち据える。 そのままバランスを崩して落ちてゆく竜騎兵。 最大速度で火竜に劣る黒チョコボだが、その旋回性能と運動性の高さで竜騎兵を翻弄する。 ミメットは己の主人をちらりと見る。 相変わらず本に集中している。 やれやれと首を振り、進行方向とは逆向きの力を掛けるように羽ばたく。 翼は広げたまま固定し、滑らかな円を描きながら降下する。 背面に張り付いていた竜騎兵はこちらの姿を探している。 消えたように見えるだろうが、失速と降下を利用した黒チョコボの空戦テクニックだ。 速度を上げ、一気に上昇。同時に竜騎兵の背面を取り、チョコボールを放つ。 二体目、この調子で攻撃を繰り返す。 今、空の勢力図が変わろうとしていた。 ミメットが二十体打ち落としたところで本を閉じる。 眼下の地上部隊と、砲撃を続けるレキシントン号。 レコンキスタとトリステインの地上部隊規模は同じ。 差があるとしたら、空を押さえる戦艦がいるということだ。 地上ではアンリエッタ姫が陣頭指揮を取っている。 だったら空中をつぶすのは私の役目だ。 「ショウタイムよ」 ミメットが高度を上げ、レキシントン号に肉薄しようとする。 その途中で急減速、ひねり込むような機動を始めた。 文句を言おうとした瞬間、耳元を空気の槍が通過する。 背後を見る。 グリフォンでは無く、風竜に跨ったワルドがいた。 彼の手には杖が構えられている。 私は杖ではなく、アルテマから貰った剣を構えた。 同時に小石を投げ、錬金。 ワルドのエアスピアーと、失敗魔法が交差する。 まずい、まさか風竜に乗ってくるなんて。 最高速度、運動性の高さ、空の王者とも言える存在。 運動性能と旋回半径は勝っているが、総合能力ではどうしても劣ってしまう。 あまり魔力を消費するわけにも行かず、全力で回避に徹する。 それに私が出て行ったのを知ったら、絶対来るはずだから。 「来た…!」 先ほどやった失速降下―――木の葉落としを繰り出し、視界から消える。 それでもワルドは見失わずにこちらに風竜を向ける。 それが命取りとも知らずに。 「ヒィィィイイイイヤッホォォォーーーーー!!」 凄まじい勢いで突撃してくる風竜。 そして奇声を上げるキュルケ。 その横で杖を構えるタバサ。 ワルドの風竜の真横を通り過ぎ、方向転換するシルフィード。 「援軍に来た」 「気付くのが一時間遅かったら間に合わなかったわ」 「遅い! ―――ありがとう」 ワルドの風竜も体勢を立て直し、構える。 「ルイズ! とっとと落としてきなさい!」 「ここは引き受ける」 その言葉に、私はミメットをレキシントン号へ向ける。 ワルドがエアスピアーを放つも、キュルケがブラストガンで撃ち落とす。 「そういうわけで、通さないわよ。オ・ジ・サ・マ?」 「残念ながらオジサマと呼ばれるには早い年齢なのでな。通してもらうぞ!!」 今、空中における決戦が始まった。 前ページ次ページゼロと聖石
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前ページ / ゼロと聖石 / 次ページ 虚無の曜日。 中庭にテーブルと椅子を並べてお茶会としゃれ込んでいる。 シエスタが給仕をし、皆で談笑を続ける。 そこで、私は疑問に思っていたことを口にした。 「ねぇ、シエスタってメイジくらいなら余裕で倒せる気がしない?」 その言葉にタバサとキュルケが同意する。 風のラインスペルでようやく持ち上げられるような重りがついた棒を振り回し、 デルフリンガーの効果で飛来する魔法を叩き落し、お返しとばかりに剛剣技で反撃してくる。 しかも、冥界恐叫打で杖破壊されたら完全に無力化できる。 やばい、相当な数で襲い掛からないと絶対倒せない。 しかも最低ラインがトライアングルで。 当の本人は否定していた。 そりゃそうだろう、この世界においてメイジは最強だと言われ続けている。 シエスタを目の前にした私達に言わせて見れば、ミスター・ギトーの発言と同じだ。 そこで面白いことを思いついた。 「じゃあ、模擬戦やりましょ? 私達もシエスタも自分がどういう風に技術を伸ばせばいいか分かるでしょ?」 シエスタ以外が同意。 キュルケは杖を素振りし、タバサは本を閉じる。 私も作っておいたエーテルを飲み、リレイズを全員に掛ける。 シエスタも仕方が無いと言った感じで準備してきますと部屋へ戻っていった。 フーケ討伐の時ですら見せなかったフル装備がついに見られるのか? そう思ってワクワクしながらヴェストリの広場で待つ。 そういう私も出来る限りの装備を整え、キュルケは破壊の魔銃まで持ち出している。 タバサは以外にも杖以外はいつものまま。 シエスタが出てきた。 頭全体を覆う兜に、がっしりとした作りの鎧。 腰にはデルフが差してあり、左手には見たこと無いつくりの盾を持っている。 手には薄手の皮手袋、全身に闘気をみなぎらせてこちらに向かってくる。 これに遭遇したらメイジでもドラゴンでも逃げ出すわ。 「さて、一対一でやるんでしたね。誰からいきますか?」 全員が固唾を飲み込み、キュルケが一番手を名乗り出た。 ―――キュルケの場合――― 開始の合図と共に片手でグレイシャルガンを連射。 シエスタはそれを避け、デルフで弾きながら進む。 その間に一つ仕掛けをし、グレイシャルガンを射撃。 そこで、シエスタはとんでもない手段に出た。 放たれた魔力弾を、 「チェストォオオオオ!!」 両手で挟んで止めた。 「「な、なにそれーーーーー!!!」」 図らずともキュルケと同じタイミングで叫び声をあげる。 そう、目にも見えない魔法の弾丸を、両手で挟んで止めた。魔法すら発動させずに。 そのまま一気に距離を詰めようとして、シエスタの足元が爆発した。 「成功! こういうときのために開発しておいた土と火と火のトライアングル、トラップファイヤ!」 爆煙が晴れ、そこにシエスタの黒焦げになった姿が―――無い。 と思った瞬間、太陽が一瞬陰る。 一瞬その方向に目が行き、全てを理解し、キュルケに叫ぶ。 「その場所からはやくはなれて!!」 キュルケはその言葉が聞こえる一瞬前にそこから飛びのいた。 次の瞬間、そこにデルフが突き刺さっていた。 約10メイル、上。そこで何かを投げたようなシエスタがいた。 重力に引かれる形でシエスタが着地、デルフを引き抜いてキュルケに突きつける。 「トラップファイヤの発想はよかったですが、それを切り札にするんじゃなくてもう一手必要ですね」 キュルケ、敗北。 ただし、収穫は大きかった模様。 ―――タバサの場合――― まず牽制にウィンディアイシクルを山ほど出して順次射出。 それをシエスタがデルフで弾きながら前進。 ここでタバサが突撃。 杖に氷を纏わせた氷と氷のラインスペル、アイスブランド。 それを振りかぶって突撃。 シエスタはそれに気が付くと盾で受け止め、デルフで切ろうとする―――が受け止められる。 タバサの反対の手には氷のラインスペル、アイスシールドが張られていた。 どうやら接近戦の練習を行うようだ。 シエスタが攻撃するのにあわせてタバサがそれらを防ぎ、あるいは反撃する。 膠着状態かと思った瞬間、シエスタが驚きで目を見開く。 タバサのアイスシールドが変化し、今まさにシエスタを突こうとしている。 瞬間的にシエスタは盾を放り投げる。 右手はアイスブランドで止められている。 そんな状況で何をするのかと見ていると、鎧の内側から一本の剣を逆手で抜き、その一撃を弾いた。 更に追撃で盾の部分を一瞬で切り裂き、首元に剣を当てる。 「接近戦慣れしていないメイジには有効です。今度はお互い本気で戦いましょう?」 その言葉にタバサはうなずき、シルフィードの待つ木陰に歩いていった。 ―――ルイズの場合――― 真っ先にマバリアを使用し、シエスタの突撃を待つ。 速度を計算し、詠唱を調整。 「地の砂に眠りし火の力目覚め、緑なめる赤き舌となれ! ファイラ!」 行動自体はキュルケのトラップファイヤと同じ。 しかし、絡みつく炎がシエスタを阻害し、飛ばせない。 デルフで炎自体を無効化したのを確認すると、テレポでシエスタの背後を取るように跳ぶ。 「身の盾なるは心の盾とならざるなり! 油断大敵! 強甲破点突き!」 強甲破点突きが私の腹部に命中、しかし、前と違って服が破壊されない。 アルテマの知識にあったメンテナンスが役に立った。 お互い有利になるようなポジションを求めて跳び、跳ね、あるいは走りだす。 その間にも相手を牽制するかのように飛び交う魔法に剛剣。 その状態を崩してしまったのはルイズだった。 牽制のために放ったサンダラが外れ、シエスタに接近させるチャンスを与えてしまう。 そして私は接近してくるシエスタに――― 決着だけで言うと、私はシエスタに勝った。 勿論見直す点も多く、シエスタも精進が必要ですと笑っていた。 こうして、私達の昼下がりは過ぎていった。 この経験が、あのワルドとの戦いに役に立つなんて思ってもいなかった。 ともあれ、私達はいつもどおりの休日を過ごすのだった。 前ページ / ゼロと聖石 / 次ページ
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ゼロ魔SS投稿掲示板 記号・英数字・あ・か・さ・た・な・は・ま・や・ら・わ タイトル 投稿者 サークリット☆ガール (ゼロの使い魔×円環少女) 浦和在住 最初のゼロから間違えて(ゼロの使い魔・トリップ) sawa 最新 sdsdsd さよなら、シャルロット 【転生】【完結短編】 黄身白身 されど虚無は竜と踊る(ゼロの使い魔×されど罪人は竜と踊る) リッカ 時給ゼロの使い魔【「GS美神」風・ゼロの使い魔】 よむだけのひと 地獄の使い魔の法則(うえきの法則×ゼロの使い魔) 神様 実験しますよぉー!(ゼロの使い魔×灼眼のシャナ) 先駆者 漆黒の魔術師 prologue 「伝説の始まり」 師走の魔法使い 【完結】ジャン×カトレア(ゼロの使い魔) MNT 小貴族の宴 (オリ主) 石ころ 女王陛下の黒き盾 (女王陛下の下僕2) 【原作第2巻相当・完結・続編あり】 コルベール予備軍 女王陛下の黒き翼 (女王陛下の下僕3) 【原作第3巻相当】 コルベール予備軍 女王陛下の下僕 (ゼロの使い魔) 【原作第1巻相当・完結・続編あり】 コルベール予備軍 女帝誕生またはいかにしてギニューは栄光を取り戻したか(ルイズ好きな方注意 適当1号 尻拭いの使い魔(ゼロの使い魔 オリ主) (´ω`) 記すこともはばかれる使い魔 t 水晶と虚無【ゼロ魔×FFⅤ】 is. 青銅の魔法使い(ゼロの使い魔) 夏木 『ゼロ』と使い魔と『オラクル』の担い手 AX 『ゼロ』と『微熱』の使い魔二人(オリキャラ主人公) グリ ゼロが使い魔!? 愛を求めるス... ゼロコマ(ゼロの使い魔×オリ主) ゆーゆー ゼロスポーン(スポーン×ゼロ魔) バラドール ゼロで使い魔 ナナシ ゼロとあいつのものがたり―――オリキャラ主人公 in ゼロの使い魔 AINS ゼロトさん(ゼロ魔+ファントム:注オリ主、暴力表現あり) るっぐる ゼロとスキマとその従者と (ゼロの使い魔×東方project) へいほー ゼロとせんせいと(IF再構成) あぶく ゼロとマザコン【ゼロ魔×The Elder Scrolls IV oblivion】 至高のオーバ... 零とルイズ(オリジナル主人公) marron ゼロと仮面の使い魔 (ゼロの使い魔×ペルソナシリーズ) toki ゼロと可能性の竜(ゼロ魔×遊戯王) 篤詞 【更新停止中】ゼロと孤独な吸血鬼 (ゼロの使い魔×MinDeaDBlooD~支配者の為...... 萌葱 ゼロと雪風と使い魔 蒼 ゼロと鍛治師(ゼロの使い魔×サモンナイトクラフトソード物語はじまりの石) 通行人A ゼロと錬金術師 麦茶 ゼロノ・トリガー(×クロノ・トリガー) 名無しぃ ゼロのオトメ/またはスーパーメイドエルスちゃん 残月茜 【チラ裏からお引っ越し】ゼロのサイトがルイズを召喚したようです【2.5章更新】 DSN 零のススメ ぶゆぶゆ ゼロのひどい使い魔(オリジナル主人公) castake ゼロのファイター(ゼロの使い魔×フォーチュンクエスト) キラ ゼロのペルソナ使い クマ二号 【読み切りネタ】 ゼロのゆうしゃ (ゼロの使い魔×シャドウゲイト) 石ころ ゼロのルシード(ゼロの使い魔×悠久3) 見知らぬ王 ゼロのレイヴン (ゼロ魔) ぜんとりっくす ゼロの家庭教師(サモンナイト3+ゼロの使い魔) ソンソン ゼロの鎌職人 (ゼロの使い魔×ソウルイーター) 鳴多鬼 ゼロの奇妙な冒険 (×JOJO) f_r ゼロの騎士と雪風の騎士(ゼロの使い魔。オリ主在り、ダブル・ヒーロー) サイショ ゼロの教育係(ゼロの使い魔×魔界戦記ディスガイア4) 零崎錆識 ゼロの黒騎士(ゼロの使い魔×鉄コミュニケイション) 早朝 ゼロの最強の使い魔(Servant Of TheZERO) 愁雨 ゼロの使い魔 another AKI ゼロの使い魔 ~孤高の竜騎士~ (FF4クロス) <復帰に伴う前書き> カンブリアン ゼロの使い魔 -Dark Slayer - (ゼロの使い魔×Devil May Cry 3) ORATORIO ゼロの使い魔 ある一日 じゃっくりっぱー ゼロの使い魔 『サイトの日記』 剣 ゼロの使い魔 トリップ 悠々自適 ゼロの使い魔 銀のナイフの赤い霧 (ゼロ魔+オリジナル) めの ゼロの使い魔 隻眼黒蝶(オリ主) 白零 ゼロの使い魔 蒼の姫君 土の国物語 (オリ主 タマネギ ゼロの使い魔 第六法を目指すもの (型月系オリ主クロス) 水の色 ゼロの使い魔(ゼロの使い魔×魔法先生ネギま) 壊れた ゼロの使い魔(転生)テスト Tanuki ゼロの使い魔、なんていりません(現実→ゼロ魔 転生・オリ主) カリカリ梅 ゼロの使い魔~rediant mythology 0~ 【tales of the world rediant mythology 2】 匿名③ ゼロの使い魔~記憶無き者~ 夜狩 ゼロの使い魔~自分の生きる道~ イルイ ゼロの使い魔~望郷の声~ コルマリア ゼロの使い魔×ゲマインシャフト ヤドクガエル ゼロの使い魔SS~始祖の音楽祭~ 虚無僧 ゼロの使い魔ではない話(ゼロ魔ベース、多重クロス) Mr.Anonymous ゼロの使い魔と炎の使い魔(ゼロの使い魔xデジモンシリーズ〈フロンティア中心〉) 友 ゼロの使い魔と三ツ星の狩人(オリジナル) 豊 ゼロの使い魔の適応系数は84%(ゼロの使い魔×CROSS†CHANNEL) 群青 ゼロの使い魔は空手バカ 【完結】 どめすと ゼロの使い魔-種から召還しました- 加羅夜見汰 ゼロの使い魔神?(ゼロ魔×コードギアス) ミョズニトニルン編 怜 ゼロの使い魔二人 聖霊の使い魔『×アルカナハートSS』 上から下へ ゼロの死人占い師(ゼロの使い魔×DiabloⅡ) 歯科猫 ゼロの従者(ゼロの使い魔 オリ主) ドロップ ゼロの従者(ミニステル・マギ) 【ゼロ魔×ネギま】 jinjin ゼロの征服王(ゼロの使い魔×Fate/Zero) 【完結】+α ルキ ゼロの聖戦士 グレイブ ゼロの潜入任務(ゼロの使い魔×大乱闘のMGS) ルキ ゼロの担い手と千の使い魔(ゼロの使い魔×魔法先生ネギま!) Noth387 ゼロの探究(×クトゥルー神話) あん惨 【ゼロの虫憑き】 サイ ゼロの徹甲弾(ひぐらし×ゼロ魔)テストにつきめちゃ短いです。 ・・・ ゼロの電子竜(ゼロ魔×デジモンテイマーズ) エセドラゴン ゼロの破龍姫と守護龍のガンダールヴ(原作アレンジ+オリ主) リュウフェア ゼロの爆牌党(一発ネタ) ねぼ 「ゼロの冒険者」ゼロ魔×FFXIオリキャラ 亜炭 ゼロの魔導剣士 ゼロの使い魔(オリ主) 雪月 ゼロの冥王(ゼロの使い魔×OVA 冥王計画ゼオライマー)? BeanCard ゼロはゼロ戦のゼロ(一発小ネタ) 平成ウルトラ... ゼロひぐ (ゼロ使×ひぐらし) Kいち 【チラシの裏より】 ぜろろ (ゼロの使い魔×PS2ソフトどろろ) たまご ゼロ再構成 あとん ゼロ使い魔 異世界からの風 第一話 梵天丸 ゼロ戦記 【ゼロの使い魔×ゲド戦記】 りょう ゼロ魔 サイト×ジョゼフ(BLではないのであしからず) サイト×ジョゼ... ゼロ魔(PC短編) リプ ゼロ魔【二つ名は鉄槌の騎士】 奈々緒 【転生+α・オリ主】ゼロ魔ってこんなに複雑だったっけ? 柳城寺 蛍 ゼロ魔テスト プロローグ〈修正〉 迷熊 ゼロ魔のけんぷファー(ゼロの使い魔現実憑依物) 田中たかし ゼロ魔用投稿掲示板 舞@管理人 その選択は正しいのか?(ゼロの使い魔 オリ主) 田村 空から来た侍(ゼロの使い魔、オリキャラ主人公) 無名氏 空を翔る(オリ主転生) 草食うなぎ 大草原の小さな美倉荘(第一部完結 自称・ハートフル工業ファンタジー 一応更...... イチさん ゼロ魔SS投稿掲示板 記号・英数字・あ・か・さ・た・な・は・ま・や・ら・わ
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